<%@ Language=VBScript %> <% Option Explicit %> エンジニアの転職実績42年 イムカ株式会社
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イベント報告
第12回 イムカテクノセミナー(H19.1.20)
  講演内容のご紹介
#303掲載(編集部)

   ●ピーター・フランクル氏 特別講演
   ●大成長企業 人事責任者講演
      (株)ジャストシステム 執行役員 人事・組織企画室長 西田時彦氏

 イムカ創業40周年を記念して、今、輝いている町「アキハバラ」で開催
 致しました第12回イムカテクノセミナーは、お陰様で大変ご好評の内に
 終了することができました。

 今回は特に、大道芸人の天才数学者として有名なピーター・フランクル氏
 と、(株)ジャストシステムの執行役員・西田時彦氏に講演をして頂きま
 したので、その内容をお知らせ致します。

 
●ピーター・フランクル氏:
   「エンジニアのための潜在能力開発術 − 人生を楽しくする方程式」

【フランクル氏の略歴とメッセージ(事前のパンフより)】

 1953年ハンガリー生。1974年、18才で「国際数学オリンピック」金メダル
 獲得。パリ第7大学へ国費留学し、数学博士号所得。ハンガリーサーカス
 学校でジャグラー免許取得。1988年より日本在住。30ヶ国語を話せ、
 内12ヶ国語は流暢に話せる。その力を活かし、80ヶ国以上を訪問して
 コミュニケーションを深めている。

 早稲田大学理工学部教授。NHK教育テレビ「マテマティカ」講師。
 「数学放浪記」「頭の良くなる本」「ピーター流らくらく学習術」など、
 著書多数。

 父から教わった「人間の財産は頭と心」という言葉を胸に抱いて生きて
 きた半生を振り返ると、今の日本に一番欠けているのは「生きる哲学」。
 「3つのゆ(夢・勇気・友人)」を大切にして欲しい。人生の主役は自分。
 いくら忙しくとも、時間をしっかり管理して有効活用し、最もやりたい
 ことをするための時間を捻出すれば、もっと楽しい人生が送れるはず。

【特別講演の内容より】

 フランクル氏はサーカス衣装を着て、ボーリングのピンに似たクラブを
 何本もジャグリングをしながら登場。意表をついた、その登場ぶりもさる
 ことながら、1953年生まれとは思われない若々しさに、まず驚かされた。

 25年前に初来日し、その後在住して約20年。日本に来て最も感激した
 のは、とても好奇心旺盛で、思いやりのある日本人だった。しかし、
 日本人は随分変わってしまった。とても残念。

 初来日当時、お互い旨く話せなくとも、思いもかけず親切にしてくれた
 日本人とは気持ちが通じた。今の日本人は一生懸命英語で話しかけよう
 としてくるが、とうりいっぺんで終わってしまう。

 今、日本は英語で溢れている。なのに、日本人は、何故、(生きた)
 英語が下手なのか。それは、日本語そのものが十分にできていないから
 ではないか。自分が感じていることを相手に伝える能力が、日本人は
 他の先進国と比べるとかなり低いと思う。

 その原因の一つには筆記試験偏重がある。ハンガリーでは、自分の頭
 の中を整理して相手に分かりやすく説明することを、子供の頃から
 徹底して訓練される。それは国際社会の中では最も大切なことだ。
 フランクル氏が、どこの国に行っても、しばらくすると、その国の言葉
 でコミュニケーションできるのは、そうした訓練のお陰。

 日本が変わってしまって残念に思っていることがもう一つある。それは、
 英米の影響を強く受けて、過程重視から結果重視へと変わってしまった
 こと。過程重視の南欧と結果重視の北欧・米国。それは食事文化に顕著
 に現れている。その背景には宗教観の違いがある。

 日本は、日本食や茶道に見られるように過程重視だった。人生を考える
 と過程こそ大事。人生を結果だけで見ると、とても寂しい。

 興味を持ち、過程を楽しみながら活動すれば、結果は自ずとついてくる。
 何事も、本当に楽しいのは、ゆっくり推論・推理すること。早くやる
 ことだけを目標にしていては、ちっとも楽しくないし、いい結果も
 生まれ難い。
 
 これからは専門家の時代。楽しみつつ仕事をしていく上で、若い人に
 お薦めするのは理系の専門家。自分に一番向いていることを一つ選び、
 深く追及していって欲しい。

 時間は人間に平等に与えられている。人生の主人公は自分自身。時間を
 有効に活用して、やりたいことをする時間を捻出すれば、人生はもっと
 楽しくなる。

 その意味で、今、世界中で、未開のジャングルの中でさえ、特に弊害と
 なっているのはテレビ。人間は、直接会っている周囲の人に信頼され、
 愛されようとして交わりを持つ。そのことが幸せにつながる。テレビの
 情報はどうしても部分的で偏っているし、テレビを通じたバーチャルな
 ものはとても寂しい。今日からでも、時間つぶしにテレビを見るのは
 やめよう。


●西田時彦氏:「エンジニアに企業が求めること」

 技術者と人事の両方における経験と、海外プロジェクトでの教訓を踏ま
 えて、これからのエンジニアに求められる素養を大変分かりやすく説明
 して頂いた。

 エンジニアに求められるもの・・
 ◎能力・知識(冷静な理性、論理的思考・表現、一般常識、専門スキル)
 ◎指向性(粘り強く、かつ楽しんで頑張る)

 5年位前は、この辺で止まっていた。しかし、国際化してきた今日、
 これだけでは十分でなくなってきた。

 海外プロジェクトでもめ事が発生した事があり、急遽出張し、2日間
 缶詰になって徹夜で討議した。その結果分かったのは、言葉の問題では
 なく、価値観、文化の違い。要は思いやりの問題だった。

 多面的に物事を考える力、相手が何を言いたいのか理解する力、他者や
 新しい事を理解し、興味を持つ事。これらが今後のエンジニアには大切。

 文化・考え方の違いは日本の中でも良く起こっている。時代は変わった。
 一人きりでは何もできない。相手を思いやる力が必要。
 
 
・期せずして、フランクル氏と西田氏が、共に「相手への思いやりや、
 自分の頭の中を整理し、考えていることを分かりやすく表現すること」
 の大切さを主張されたので、大変印象深い講演会となった。

 今回も、講演会前後に、キャリアアップを希望される多くの方がイムカの
 キャリアコンサルタントに熱心に相談されました。今後も、より前向きな
 転職の実現に向けて、転職支援セミナー等をご案内しますので、ふるって
 ご参加下さい。